こんにちは、ともに管理者の藤原です。
前回このブログでは、ともにの介護福祉士が介護福祉士国家試験(主に筆記試験)をどのように乗り越えてきたかについてご紹介しました。
1月28日にはいよいよ筆記試験が迫り、3月3日には実技試験が実施されます。
そこで今回はともにの介護福祉士に、実技試験合格のポイントについて聞きました。
介護現場で7年。経験に頼って筆記試験をクリア
藤原:今回は介護福祉士の赤﨑さんに試験の話を聞いてみたいと思います。介護制度のない時代から介護の仕事に就き、経験者として介護福祉士の資格を取得されたんですね。
赤﨑:そうです。何の資格も持たない状態で介護の世界に飛び込んで、ヘルパー資格を取得しながら、グループホームや老人介護施設、ヘルパーステーションといった様々な施設で経験を積みました。
藤原:介護福祉士の試験を受けた当時は、何年くらいのキャリアがあったんでしょうか?
赤﨑:7,8年くらいでしょうか。どれほど現場経験があっても、資格を持っている人について仕事をしなければならないことが悔しいと思ったのが資格取得したきっかけです。
藤原:そうだったんですね。先月お話を聞いた黒石さんは学校で勉強して筆記試験を受けたと聞きました。赤﨑さんはどうでしたか?
赤﨑:ほとんど何も準備せずに受験しました。現場で得た知識もありましたし、管理者として医療関係者や行政担当者などを含む担当会議に出席する機会も多くて。知識についてはあまり心配していませんでした。
藤原:なるほど。そこはキャリア組の強みですね。実技試験はどうでしたか?黒石さんは先月、「学校で受験して合格したので、実技試験は免除になった」と話していましたね。
赤﨑:そう聞きました。介護福祉士の試験制度はこれまで度々変更があって、私が受験した頃は、実技についても全員が一般試験を受けることを義務づけられていました。
藤原:私が受験した時も同じです。ほんの少しだけ通信講座のビデオを見てから受験したことを覚えています。
赤﨑:現場でやっているから大丈夫だろうと思っていましたよね(笑)
藤原:その通りです(笑)
「自分だったら」ではなく、「この人ならどうしたいだろう」を大切に
藤原:実技試験を受けてみて、どのようなことを感じましたか?
赤﨑:すでに介護福祉士の資格を取った同僚や事前に得ていた情報では、技術面を重視されると聞いていたんです。例えば寝ている利用者さまを起こすときや、歩く時の介助のやり方などですね。
藤原:実際は違っていましたか?
赤﨑:法の改正があったり利用者さまの尊厳がフォーカスされて、技術面においても”寄り添う”ことが重視されるようになり、試験の評価基準が大きく変わっていたんです。
藤原:確かに。私も「声かけ」が評価ポイントに入っていてギョッとしたことを覚えています。
赤﨑:試験も「ベッドの上に座っている利用者さまが、外出するための介助をする」という内容でした。
藤原:動作を行うときはまず一声、「お尻を前に動かしますよ」とか、「ここを持ってくださいね」と声をかけて利用者さまの意識をそちらに向けられたか、というところが採点基準になっていたと聞きました。
赤﨑:私もそう聞きました。実際とてもスムーズに介助をするベテランの方が、黙々と介助をしたために試験に落ちたという話も耳にしました。
藤原:実際の現場では大きな声を出さずに静かに介助してほしいという利用者さまもいらっしゃるし、限られた時間や空間の中で、つい手を貸してしまうこともあるんですけどね。
赤﨑:知識として声かけはするべきであることを知っておいて、「この人は本当にそれを求めているか」を一人ひとり、その時々で考えることが必要なんでしょうね。
藤原:本当ですね。赤﨑さんは現場でどんなことに気をつけていますか?
赤﨑:「自分だったらこうしてほしいな」ではなく、「この人だったら今はこうしたいだろうな」という視点で考えると、利用者さま一人ひとりに合ったスピード感や必要な支援が見えてくるように思います。
藤原:知識と経験、どちらも備えたからこそ持てる視点ですね。では最後に、これから実技試験を受ける方に向けて、メッセージをお願いできますか。
赤﨑:介護福祉士の試験で求められる知識や技術が、現場で役に立ったと実感することはほぼありません。ただ今一生懸命身につけている知識や技術が根底にあるからこそ、全て違う現場での状況を踏まえて、臨機応変に対応していけるのではないかと思います。
長い期間をかけてコツコツ勉強されてきた方や、短期集中でこれから一気に仕上げていく方などタイプは様々だと思いますが、「今年がダメなら来年また受けよう」ではなく、絶対今年受かってやるという気持ちで臨んでほしいと思います。
藤原:熱意ある仲間がたくさん増えてほしいですね!
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