こんにちは。ともに管理者の藤原です。
朝晩の風が冷たくなり、少しずつ秋の気配を感じる季節になりました。
気温の変化とともに、インフルエンザやコロナウイルス、そして胃腸炎など、感染症の流行が気になる時期でもあります。
今回は「感染症の季節に備える」をテーマに、ケアマネジャーの谷口、訪問看護管理者の山邊、訪問介護管理者の赤崎の3人と話をしました。
利用者さまやご家族に安心して冬を迎えていただけるよう、現場で実践している感染対策や、日々の工夫をご紹介します。
感染を広げないための工夫──まず“つながり”を止めない

藤原:感染症が流行し始めると、利用者さまやご家族も心配が増えますよね。現場ではどのような点を意識していますか?
谷口(ケアマネジャー):私たちはまず、感染を広げないことを第一に考えています。ただそれは、誰かを遠ざけるという意味ではなく、利用者さま・ご家族・支援に関わるすべての方の安全を守るための調整です。体調や状況に応じて、訪問やサービスの方法を一時的に見直すこともありますが、その間も安心して過ごしていただけるよう、関係職種と連携しながら支援を続けています。不安な時期こそ、支えが途切れないことを大切にしています。
藤原:私たちは感染症のときも「支援のつながりを止めない」という姿勢を大切にしてきましたよね。
谷口:感染への不安は、利用者さまだけでなくご家族にもあります。そうした時こそ、「いざという時にどう動くか」を一緒に確認しておくことが大切です。家族と職員が同じ方向を向くことで、慌てず安心して乗り越えられると感じています。
体調の“ちょっとした変化”を見逃さない

藤原:日常の中で、感染の兆しに気づくきっかけはどんなところにありますか?
赤崎(訪問介護):訪問介護では、ヘルパーが一番最初に異変に気づくことも多いです。訪問看護が入っていれば看護師と連携し、入っていない場合はケアマネさんに報告します。ヘルパーは検査まではできませんが、感染拡大を防げるよう動きます。体調不良が分かった場合は、ヘルパー自身の体調にも注意を促しています。
普段よく話す方が急に口数が減ったり、逆におとなしい方が急にテンション高く話されたり──そんな小さな変化にも注意しています。足に力が入らず、立ち上がれないので検査したらコロナだった、というケースもありました。日頃から「いつもと違う」と感じたら、デイサービスや家族、他の支援者と情報を共有するようにしています。
山邊(訪問看護):ともにでは幸い、利用者さまからスタッフへ感染したケースはありません。マスクやアルコール消毒など、基本的な感染対策を今も変わらず続けています。訪問後には外部と触れた箇所を消毒するなど、個人個人でも細かな積み重ねを大切にしています。
藤原:どの立場のスタッフも「小さな違和感」に敏感であることが、感染を防ぐ一番の鍵ですね。
短時間・安全・思いやりのある訪問を

藤原:感染症が確認された利用者さまのお宅を訪問する際は、どんな点に気をつけていますか?
山邊:まず、感染の有無にかかわらず、マスクの着用は必須にしています。最近は利用者さまがマスクを外されていることも多いので、距離のとり方にも気を配ります。感染症が確認されている場合は、必要最低限のケアを短時間で行い、医師と連携を取りながら対応します。重症度や感染状況に応じて訪問時間や内容を調整し、利用者さまの体力を消耗させないようにしています。
赤崎:訪問介護も同じで、感染がわかっている場合は最小限のケアにとどめます。ただ生活はきちんと回るように、ケアマネジャーと連携して安全にできる支援を探していきます。訪問中だけでなく、帰り際に「水分は少しずつでもいいから摂ってくださいね」と声をかけ、脱水の予防にも気を配っています。
藤原:一人ひとりの暮らしを支える現場ならではの、きめ細かな対応ですね。
家族とともに守る、冬の感染対策

藤原:ご家族への呼びかけについては、どんな点を伝えていますか?
赤崎:これからの季節は乾燥が大敵になります。洗濯物を1枚、部屋に干すだけでも湿度を保つ効果がありますよ、とよくお伝えしています。また、お孫さんなど外からの来訪があるご家庭では、手洗い・うがいの徹底をお願いしています。外からの菌を持ち込まないことが、一番の予防になります。
谷口:デイサービスを利用している方は、施設側でもしっかり感染対策をされていますが、出かける前の体調チェックが何より大事です。「ちょっと熱っぽい」「食欲がない」など、小さなサインを見逃さないよう、ご家族にも意識してもらえたらと思います。
山邊:暖房を使い始めると、室内が乾燥しやすくなります。また、暖かい室内から急に冷たい空気に触れると体温調整がうまくいかず、免疫力が落ちることもあります。感染症対策とあわせて、温度・湿度の管理や水分補給も大切にしていただきたいです。
藤原:季節の変わり目こそ、日々の小さな習慣が安心につながりますね。ご家族のちょっとした気づきや声かけが、私たちの支援と同じくらい大切です。「心配だから少し休もうか」「今日は温かくして過ごそうね」──そんな優しい一言が、何よりの予防になると思います。私たちも季節に合わせて意識を切り替えていきましょう!
「守るケア」から「つなぐケア」へ
感染症の季節は、支援者にとっても緊張が続く時期です。
ともにでは誰かが体調を崩したときも、情報を共有し合い、支援の輪を絶やさないよう取り組んでいます。
マスクや手洗いといった基本的な予防だけでなく、「少し変だな」と感じたときに声をかけ合う──そんな小さな気づきが、利用者さまの命と暮らしを守る力になります。
今年の冬も、皆さんが健やかに過ごせますように。
私たちは地域の皆さまと一緒に、安心の輪を広げていきます。
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ともにでは、利用者さまに寄り添い、
日々の暮らしをあたたかく支える
訪問介護・訪問看護・居宅介護サービスを提供しています。