こんにちは!ともに管理者の藤原です。
以前このブログでは、「利用者さまと何を話せばいいのかわからない」と悩んでおられる方に向けて、ともにのケアマネジャーの例をご紹介しました。
👉 利用者さまやご家族との会話、ともにのケアマネジャーはこうしています!
ただケアマネジャーはお話しすることが仕事でもあるので、看護師やヘルパーの悩みはまた違うはず。
そこで今回は、ともにの看護師が利用者さまとどんな話をしているのかを聞いてみました。
何を話すのかは準備しない
藤原:ケアマネジャーに続き、看護師に話を聞いてみたいと思います。最初にご訪問するときは、何を話すかをあらかじめ考えていますか?
看護師:考えて行かないですね。最初は自分の名前と会社名、そしてこれから週に何回ご訪問するのかをお知らせして、その後はケアをしながら、会話のなかに出てきたキーワードを拾いながらお話を広げます。
藤原:その場で考えるんですね。
看護師:病気のことやお体のことは情報として知っておきますが、あえて最初からそのことに触れて会話を広げていくことはしません。
藤原:では具体的に、どんなお話をしながらどう会話を続けているんでしょう?
看護師:天気と体調のことはお互い話しやすいので、「寒いけど体調は崩していませんか?」とか、「寒いのと暑いのはどちらが苦手ですか?」といったことを話します。
藤原:なるほど。その流れなら利用者さまもご自身の病気や体調についてお話ししやすくなりますね。
看護師:あとは「この地域へは初めて来たんですが、どんなお店がありますか?」とか、「渋滞することは多いですか?」といったこともよく話します。住んでいる地域のことや、得意なことならよくご存知なので。
藤原:「教えてもらう」という姿勢でお話を聞くんですね。
看護師:そうです。「気にしてくれている、興味を持ってくれている」と感じると、自然にお話ししてくださる利用者さまが多いですね。
藤原:反対に触れないようにしているテーマはありますか?
看護師:政治のことや、プロ野球やアイドルといった好みが分かれやすいテーマはあまり踏み込まないようにしています。趣味の話はわからないことも多いので、知らないときは「あんまりテレビを見ないからよくわからないんです」と正直に言いますね。
藤原:キャラクターを作らず、自分らしい看護スタイルを確立しているんですね。
沈黙しても困らない雰囲気を作る
藤原:それでも不意に、沈黙が続いてしまうことはありませんか?
看護師:あります。ただ私自身あまり沈黙が苦痛ではないのと、利用者さまによっては「この方はあまり話をしなくても、同じ時間を共有するだけでいいんじゃないかな」と感じる方もたくさんいらっしゃるんです。
藤原:なるほど。利用者さまと自分のペースを作っていくんですね。
看護師:血圧測定など体に触れるときは対面ではなく横に座って、顔を合わさずにいれば沈黙してもさほど不自然ではないんです。
藤原:居心地のよい空間であれば、会話がなくてもお互い苦痛ではありませんね。
看護師:話をすることばかりを気にするよりも、自分がどんな役割を果たすべきかを推測するようにしているんです。
藤原:看護以外の役割ということですか?
看護師:そうです。高齢者だけでなく、障がいのある方も一人暮らしをされている方は多くて。その方にとって私は、看護師というより「お客さん」なんですよね。もてなすことを楽しんでくださる方も多いので、話がしたそうであれば、時間内ではありますけどのんびり話を聞くこともあります。
藤原:その時々によって求められる役割を果たしていくことや、看護師自身がとりつくろわずに過ごすというのは、一度きりの看護ではなく、長く一人の利用者さまに関われる訪問看護ならではですね。
看護師:長く訪問看護を続けてきて、「今無理をするのではなく、次回があることを踏まえて考えていけばいい」と思うようになりました。
藤原:自然体でいて、利用者さまにも負担をかけない考え方ですね。一生懸命になりすぎてしまう看護師さんに、参考にしてもらえたらと思います。
∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴
ともにでは利用者さまに寄り添い、
日々の暮らしをあたたかく支える
訪問介護・訪問看護・居宅介護サービスを
提供しています。